引き算的発想が唯一の毒親問題解決である理由
さて前回の記事では、毒親問題を意識して、問題に対して何かしらの行動や考え方をプラスする足し算的発想では、問題解決はできないということを述べてきました。
この記事では、なぜ引き算的発想が、毒親問題解決の糸口になるのか?について解説したいと思います。
そのためにまず、「足し算的発想がダメである根本的な理由」について考えてみたいと思います。
ちょっとした思考実験をしてみます。
突然ですが、イメージをしてみてください。
あなたの部屋には棚とテーブルがあります。
あなたは新たな本を得ると、棚に置きます。
あなたは考えたいことがあると、棚から本を引っ張り出して目の前のテーブルに広げて考えます。
これが毒親問題の渦中にあると部屋のイメージはこうなるでしょうか。
あなたの部屋には棚とテーブルがありますが、不快な本でいっぱいです。
あなたは新たに不快な本を与えられ、棚に置きます。
あなたは考えたいことがあると、棚から不快な本を引っ張り出して目の前のテーブルに広げて考えます。
ちょっとわけのわからない話をしていますが、
このイメージに「脳の処理」という視点を加えてみると以下のように変換できます。
- 本 =脳が受け取った情報
- 棚に置いた本 =脳が記憶していること
- テーブルに広げた本 =脳が処理していること
何が言いたいかというと、毒親問題の渦中にあると、不快な情報に対して、記憶や脳の処理を最大限に利用する状態になってしまうということです。
これが足し算的発想においては、脳が受け取る不快な情報をより大きく増やすことになってしまい、脳の処理によけいに負荷をかけることになるのです。
だから足し算的発想では根本的にダメなのです。
ここまでくると引き算的発想が有効な理由がわかってくるかと思います。
要は、脳が受け取る不快な情報を減らして、脳の処理に負荷をかけないことが重要ということです。
もっといえば、本来脳に処理をさせたいのは、
ゴミのような不快な情報ではなく、
未来のこと、わくわくすること、楽しいこと、うまくいったこととか、ポジティブな情報であってほしいです。
では最後に、不快な情報を減らして、ポジティブな情報を得ることができたらどうなるかイメージをしてみます。
あなたの部屋には棚とテーブルがあります。
棚は奥が深く、新たな本をいっぱい入れられます。
あなたは素敵な本を与えられ、最初は不快な本でいっぱいだった本棚も、
素敵な本で埋め尽くされていき、不快な本は本棚の奥に追いやられています。
あなたは考えたいことがあると、棚から素敵な本を引っ張り出して目の前のテーブルに広げて考えます。
もうあなたが不快な本を広げることは、あなたが本棚の奥から引っ張り出してこないとできなくなりました。
引き算的発想が唯一の毒親問題解決である理由について述べてきましたがいかがでしたでしょうか。
また次回があれば、引き算的発想である「毒親から距離を取ること」の具体的なステップなどについて解説したいと思います。